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そもそもボルダリングのスポッターって何をするの?
外岩クライマーなら誰でもやったことはある、スポッター。
実際外岩歴の長いクライマーがスポットしてくれると、妙に安心感があります。
登攀中のクライマーが怪我しないようにサポートする人
スポッターというからには、落ちてきたクライマーを全力で受け止める…
なんて思ってやっていると、スポッター、クライマー共に確実に怪我します…
フォールしてくるクライマーは、凄いエネルギーで落下してきます。
スポッターは、フォールしたクライマーを受け止めるのではなく、安全にマットに着地させるのが仕事です。
スポッターの仕事
スポッターの役目は、フォールしたクライマーを安全にマットに着地させること。
実際やってみるとわかりますが、フォールしてマットに落ちるまで一瞬です。
フォールする前にいかに準備するかが重要です。
オブザベしてルートを共有する
クライマーが登る課題のルートラインや核心部分を聞いて共有しておきます。
前もってルートラインを聞いておくことで、スポットに適した場所がわかります。
危険個所の確認をしておく
岩が露出している部分や岩の鋭角など特に危険です。
特にフォールしやすい核心部分周辺は、意識したほうがよいです。
マットをクライマーに合わせて移動する
クライミングジムと違い、マットの数が限られていますので、マットの移動・調整が必須になります。
完登するまで、クライマーに追従する
スタートからトップアウトまで、直登なんて課題は、なかなかありません。
右、左とクライマーは動きますので、動きに合わせてスポットも動きます。
立ち位置は、クライマーから1~2歩下がって準備する
クライマーに近すぎると、落下時スポットに激突してしまいます。
クライマーがフォールしてから手を上げてては間に合いませんので、手は先に上げて、肘・膝は曲げておき衝撃を緩和します。
危険なスポッターがやっていること
外岩で見ていると、危なっかしいスポッターがいるのも事実で、怖くて見てられません…
- すごく遠くで手だけあげている…
- クライマーの真下にいる…
- 上(クライマー)しか見てない…
- マットを動かさない…
- 逃げ場のないところでスポットしている…
落ちてきてからはたいして何もできない…
衝撃の事実ですが、落ちてきてから超反応なんてできません…
スポッターが優先してすることは、落ちてくる前に安全な下地を準備をしてあげることです。
クライマーがフォールしたときに、マットがあれば大体問題ないことが多いです。
マットでカバーできない岩壁への激突などは、スポッターが入ってマットへ跳ね返すなどが必要です。
(岩壁はサブマットを上手く使って、衝撃緩和させるなど工夫も必要です。)
上の動画は、フォール後マット外に落ちそうになったのを何とか止めているけど、スポッターが激突している…危険です。
最初からマットをもう一枚用意しておけば、問題なかったのだが…スポッターもマットも準備が大事。
救える事故が沢山ある
外岩にいっているとどうしても事故に出くわすこともあります。
よく考察してみると、スポッター次第で起こらない事故もやはりあります。
一緒に行っているクライマーが安全に登れるように、スポットも本気で取り組みたいものです。
クライミング経験がある人は、落ちる場所が分かる
クライミング経験で差がつくのもスポットです。
クライミング経験豊富なクライマーは、次のムーブで失敗したときにどこに落ちるか大体わかってしまいます。
- ガバを掴んで、振られて大フォール…
- ヒールが抜けて、腰から激痛フォール…
- クロスムーブの後、進行方向へフォール…
など、経験しないとわからないことも多いです。
最低限、クライマーをマットへ誘導
結論を言うとこれに尽きます。
落ちる前に準備しておくのが、一番優秀。
落ちた後に誘導できれば、これもマシなほう。
一番最悪なのは、マット外にフォールしてしまうことです。
これは、スポッターの対応で防げるケースが多いのです。
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元登山用品店の好日山荘。5歳で北アルプス表銀座に連れていかれた山好きの親の元で育った。
山とクライミングが好きすぎて、家にプライベートウォールがある。
現職はWEBデザイナーでJAPAN MENSA会員。